アフリカの教育現場をつくるため学校の建設・運営等を行うNPO法人Doooooooo(ドゥ)を立ち上げ、雇用を創出するアパレルブランド「CLOUDY(クラウディ)」を生み出し、教育から雇用までの循環型ビジネスモデルを築いた代表の銅冶 勇人(どうや ゆうと)様にインタビュー。
今週5月11日(水) から 5月15日(日)には、RAYARD MIYASHITA PARKにて「CLOUDY(クラウディ)」の販売を通してモノの価値を見直すイベント”I’m NOT perfect”が開催される予定です。
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卒業旅行で見たケニアの現状
大学の卒業旅行で「人生で二度と行かない場所で、二度と経験しないことをしよう」と決め、ケニアのマサイ族が暮らす地域にホームステイしました。その際訪れたキベラ地区というスラム街では、仕事はもちろん、学校や食べる物もない、トイレは200世帯に一つだけといった過酷な状況で、自分の生活にとって当たり前のものが現地では足りておらず、衝撃を受けました。この経験がアフリカに関心を持つ最初のきっかけとなりました。
教育の機会を届けたい
大学卒業後、ゴールドマン・サックス証券株式会社に就職しましたが、アフリカで目にした光景が忘れられず、現状を変えていきたいという強い想いから、2010年に働きながらNPO法人「Doooooooo(ドゥ)」を立ち上げました。
まずは、子供たちに教育の機会を届けることが大切だと考え、学校の建設を始めました。現地で学校を建て、運営する中で、途上国で継続できている学校はほとんどないという現状を知りました。自分なりに現地で調査した結果、多くの団体は建てることに意義を感じてしまい、継続までの仕組みができていなかったんです。また、私立の学校は建てた後も、先生の給与など、継続的に運営費がかかるという金銭面での課題もありました。こういった現状を踏まえ、2校目からは政府が先生を派遣してくれる認可の公立学校を建てることにしました。
これまで、アフリカのガーナ・ボルタ州アブイ・チタ村、ケニア・キベラスラムにて4つの学校を建設、運営を行っています。 2018年にガーナに開校したDoooooooo Schoolの幼稚園・小学校には380名以上の子どもたちが、2021年に開校した中学校には100名近くの子どもたちが通っています。
今年開校する5校目の学校はクリエイターズスクールとしてクリエイティブに特化した学校にする予定で、デザイナーやカメラマン、映像スタッフを育て、現地で活躍できる人材を育てようと考えています。これからもより多くの子どもたちに、幅広い教育の機会を届けていきたいと考えています。
卒業後も支援できる場を
卒業後、女性の立場が弱いアフリカでは、職につける場所が非常に少なく、女の子たちの多くは娼婦になってしまいます。そのような現状を目の当たりにして、教育の次は雇用を生み出す場所が必要だと感じました。
どんな職場にすることがいいか、彼らの人種や人間性、文化を大切にし、継続可能な事業にしていきたいと考えていた時に、庭先で縫物をしている女性たちを見かけました。和気あいあいと談笑しながらアフリカ独自の柄のテキスタイルを繕っている姿を目の当たりにし、「ここからものづくりをする場所を作れば、文化を尊重しながら継続的に彼女たちを支援できるのではないか」と考え、2015年にアフリカ独自の柄を活かしたアパレルブランド「CLOUDY(クラウディ)」を立ち上げました。
CLOUDY(クラウディ)誕生
品質課題を乗り越えて
CLOUDY(クラウディ)では、生活文化に根付く縫製やアフリカンテキスタイルを生かしたカラフルで多様な商品を展開しています。これまでものづくりを通じ、600名を超える雇用の機会を現地で創出してきましたが、最初の頃は日本で販売できる品質にするまで苦労もありました。
例えば、「このポケットを作ってきて」といってサンプルを渡すと10倍ぐらいのサイズのポケットを作ってきて、「だって形は一緒でしょ」と言われてしまったことも。
そこから、一人一人が技術を身につけ、少しずつ品質を上げていき、今では縫製の95%が販売できる品質の商品に仕上がっています。
お客様と一緒にアクションを
売上の10%をNPO法人Doooooooo(ドゥ)を通じて、学校教育、性教育、農業、給食の提供など、雇用・教育・健康の3つを柱とした様々な活動費用として還元しています。
売上の「一部」と言わず「10%」という具体的な数字と、それが何に使われるかを明確に表記することをずっと意識して行ってきました。
「売上の10%」という寄付額については決定する際に覚悟が必要でしたが、多くの団体で見られる「いくらが何に使われたか分からない」という問題を解決するためにも、これが私自身の使命だと感じ、立ち上げた当初から10%でプロジェクトを進めています。
お客様には、なるべく現地の状況や自分たちが行ったことがどういうことに繋がったかをタイムリーに知ってもらいたいと思っています。そのため、ネームタグには「商品を買うとどういうことに還元されるか」を、具体的に表記しています。例えばこの商品の場合、購入によってアフリカに3セットの生理用品を届けることができます。数字以外にも具体的な活動内容を記載することで、お客様と一緒にアクションをおこしていきたいですね。
世界に羽ばたくきっかけを
デザインに関しては、現地ガーナで6人のデザイナーを雇用しており、CLOUDYオリジナルのテキスタイルデザインとして、商品に取り入れています。環境配慮素材にプリントし、アパレルやバッグ類に使用するなどをして、商品の展開を広げています。最近では、このオリジナルテキスタイルデザインを、他社とのコラボレーション商品やアパレル以外の商品のパッケージなどにも使っていただいています。
一人のデザイナーとして、アフリカから世界で活躍するのはまだまだハードルが高いのが現状ですので、デザイナー自身のキャリアにとっても、CLOUDY(クラウディ)が世界に羽ばたくきっかけになってくれればと考えています。
継続的な支援に繋げるために
もともと雇用を創出するために始まったブランドですが、まずお客様に一つのブランドとして気に入ってもらうことが大切だと思っています。
私たちのブランドはエシカルやフェアトレードと捉えてくださる方も多いのですが、そうではなく、商品としてよかったと言っていただける、ブランドとしての持続性も追及した戦い方をしていきたいと考えています。
不完全なモノの価値を見直すイベント開催
CLOUDY(クラウディ)では、技術の習得が半ばであるワーカーによって生産されたものや、商品品質に対する日本とガーナの考え方の違いなど、様々な理由で「不完全」(=NOT perfect)なモノとなり、お客様にお届けできなかったプロダクトもたくさんあります。
しかし、私たちは、完璧ではない「不完全」なモノにも新しい価値があると考え、”I’m NOT perfect”というイベントを通し、そういったプロダクトの価値を見直し、共に価値をつくり上げていくことをお客様にご提案しています。
当イベントでは、それぞれの商品に最低価格を設定した上でお客様自ら購入金額を決めてもらい、売上は全額NPO法人に寄付いたします。3回目となる今回は、渋谷 RAYARD MIYAHSITA PARKで開催させていただきます。ぜひ、詳細をご確認の上、お越しください。
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【”I’m NOT perfect” POP-UP EVENT by CLOUDY】
開催日時:5月11日(水) ~ 5月15日(日) 11:00 ~ 21:00
開催場所:東京都渋谷区神宮前6-20-10 RAYARD MIYASHITA PARK South 2F 吹き抜け広場
ご参加方法:
*各日程の12:00 ~ 19:30は事前のご予約なくお買物いただけます。
各日程の11:00 ~ 12:00、19:30 ~ 20:30は事前予約制の”Learn & Shop Time”となります。詳細および事前予約は以下リンクよりお申込みいただけます。
<Learn & Shop Time 事前予約お申込み>
https://cloudy-imnotperfect.peatix.com/
当日参加枠に空きがある場合は予約なくご参加いただけます。
※当イベントでのお支払いは現金またはクレジットカードとなります
※常設のCLOUDY渋谷店とはレジ・お支払い方法が異なりますのでご注意ください
感染症対策について:
・スタッフの検温、体調確認、消毒等感染症予防対策を徹底の上開催いたします。
・ご来場時にはマスクの着用、手指の消毒、体温測定にご協力をお願いいたします。ご協力いただけない場合は入場をご遠慮いただく場合がございます。
・混雑時には人数制限をさせていただく場合がございます。ご理解・ご協力のほど、よろしくお願い申し上げます。
<公式Instagram>
CLOUDY:@cloudy.tokyo
NPO Doooooooo: @npo_doooooooo
<CLOUDY/NPO Doooooooo 公式note>
https://note.com/do_academy
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