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古着屋を始めたい!という方へ、開業から長く続く経営のあり方を考える。

古着屋を始めたい!という方へ、開業から長く続く経営のあり方を考える。

「古着屋を開業してみたい!けれど具体的な手順がわからない」
「開業資金はどれくらい必要?」
「古着の仕入れってどうすればいいの?」
など、古着屋開業に関する疑問はさまざまです。

今回は、古着屋を開業するまでの手順から、長く続けられるようにするための経営について調べてみました。できるだけ具体的にわかりやすく解説していきます。

1.古着屋もさまざま!まずは形態を定めて開業プランを検討する。

一口に「古着屋」と言っても、実際にはさまざまな形態があります。そして形態によって開業までのアプローチも異なります。

たとえば、はじめて行くレストランへの道のりを知りたい時、私たちは目的地を入力してからルートの検索をします。同じように、あなたが古着屋を開業する準備においても、まずはどういった形態の古着屋を開業するのかを定めることで、ゴールへの道のりが割り出されます。

「どのような古着屋にするのか」は、つまり「どのようなニーズに応える古着屋にするのか」を考える必要がある、ということです。

古着屋を利用するお客様のニーズとは

「古着屋で服を買う方」のニーズは、大きく分けると次の4つになります。

  1. ブランド品を安く手に入れたい(ブランド古着)
  2. 付加価値のついた古着を探している(ヴィンテージ古着、ミリタリー古着など)
  3. ファッション性を重視(新品、古着は問わず、オシャレなもの、トレンドのデザインを探している)
  4. とにかく安く服を買いたい

お店のコンセプトをこれらのうちのどれか1つに定めてもいいですし、いくつかをコーナー展開し、組み合わせながらお店を作ることもできます。

コーナー展開とは、たとえば次のような”ジャンル分け”です。

ブランド古着

商品自体のデザイン性よりも「ブランド品であること」で、価値が成立します。

価格の決定には「ブランド名」や「状態」が主な基準となるため、判別がしやすく、作業時間も少なくてすみます。

また、ネットでも扱いやすい商材ですので、開業資金を抑えられるネット販売からスタートすることもできます。

主な仕入れは、お客様からの買い取りです。

付加価値のついた古着

一般的に、古くなったものは価値が下がります。しかし「古い=希少性が高い」ことによって価値が上がる古着があります。

このような付加価値のついた古着は、主にヴィンテージ古着やミリタリー古着などがあげられますが、その付加価値を判断するためには専門的な知識が必要です。また、入手も難しく、安定した在庫を確保するためには独自の強いルートが必要です。

一つのジャンルに特化しているので、信頼を得ることができれば顧客を獲得しやすいです。ネット販売、店舗販売の両方が可能です。

主な仕入れは海外での買い付けです。

ファッションとしての古着

古着屋に来るお客様が普段から古着ばかり着ている、とは限りません。新品、古着問わず、ファッション性の高いアイテムを探している人も多いのです。このような客層はデザイン性、トレンドを重視します。

売り手も、今のファッションのトレンドを把握し、それを仕入れのバランスや店内のディスプレイに反映させることが必要です。ネット販売も可能ですが、店舗を構えていた方が売り上げはあがります。

仕入れは海外への買い付け、店舗での買い取りになります。

安さが売りの古着

とくに分け隔てはなく、ノンブランド、ファストファッション、子供服といったさまざまなジャンルのものを、買い取りや、海外からのコンテナ買いなどで仕入れます。

仕入れは安くすみますが、売値も安いです。利益を上げるには商品を大量に揃え、大きな店舗を構える必要があるため、個人の開業にはあまり向いていません。

個人での開業の場合は、利益率の高い商品を扱った上で、プラス一点の購入を狙いこれらの安価な古着をコーナー展開することも戦略の一つです。

 

2.資金準備や手続きなど、古着屋開業までの道のり

古着屋開業までの主なプロセスは次の通りです。

  1. 開業資金の準備
  2. 店舗物件を探す
  3. 初期在庫の確保
  4. 内外装工事や什器や備品の取得
  5. 手続き

順番に解説します。

1.開業資金の準備

古着屋開業までの道のりで、もっとも大きな山はやはり「開業資金の準備」でしょう。

開業資金の相場は最低でも300~600万円と言われており、その内の30~50パーセントを占めるのが「店舗取得費」です。面積や立地にもよりますが、テナント料と保証金を合わせると100万円から300万円くらいが相場です。

そして同じくらいシェアを占めるのが「仕入れにかかる費用」です。海外への買い付けなのか、国内での買い取りなのか、卸業者を経由するのかなど、仕入れ方法や仕入れ量によっても大きく異なりますが、おおよその目安は100万円から200万円です。

その他、内外装工事費、什器や備品の取得費などが、開業時にかかる主な費用です。

2.店舗物件

物件選びは「立地条件とテナント料のバランス」がとても重要になります。また、販売形態によって、店舗にかけるべき費用は大きく変わります。店舗販売に重点を置くのか、ネットでの販売をメインで補填的に店舗を構えるのかなど、販売形態によって。立地や面積に対する判断の基準も大きく変わるからです。

店舗での集客を重視するのであれば、まずはご自身の古着屋のコンセプトに合ったエリアを探し、立地条件や間取りが物販に向いている「物販用のテナント」を不動産会社に相談する手順になります。

3.初期在庫の仕入れ

開業前の古着の仕入れについては、検討にさまざまな制約が生じます。もっとも優先順位が高い制約条件はやはり「仕入代金」でしょう。次に重要なのは「仕入れる古着の量」です。

開業に向けて仕入れる古着の量は、その古着屋の形態、規模などによって大きく異なります。また、仕入れるルートによっては、古着の仕入れ代金以外にも必要経費が発生します。

具体的には、買い付けならば渡航費や滞在費、運送費などです。

「開業資金の中でどれくらいを開業前の仕入れに当てることができるか」「お店の面積に対してどれくらいの量の古着が必要か」が、仕入れ時の主な判断基準になるでしょう。

開業前の仕入れについては、のちほど詳しく説明していきます。

4.内外装工事、什器や備品の取得

古着屋の開業にかかる内装工事や什器の費用は、比較的安く抑えることが可能です。プロが手がけたピカピカのお店よりも、むしろエイジングされた内装やハンドメイド特有の味のある仕上がりの方が、古着特有の雰囲気とマッチし、商品がより魅力的に見えるケースが多いです。什器も中古で安く仕入れることができるので、工夫次第でお金をかけずに素敵な空間を作れます。

備品に関しては、文房具や買い物袋など細々としたものが必要になりますが、必ず準備が必要なものは、売り上げを正確に管理するためのパソコンとレジです。

5.手続き

古着屋の開業にあたって必要な手続きは、「古物商許可」という営業許可の申請と「個人事業の開廃業等届書」の提出です。いずれもウェブサイトから申請書類のダウンロードが可能です。

 

3.古着屋は仕入れが肝心!開業前と開業後の仕入れ

古着屋の仕入れにおいて検討すべき項目は主に次の4点です。

  1. 仕入れる古着の原価
  2. 仕入れる古着の量
  3. 古着を仕入れるためにかかる費用(運送費、渡航費、滞在費など)
  4. 古着のセレクトにかかる時間や手間=人件費

古着屋の経営でもっとも重要なのはやはり「仕入れ」です。

なぜなら、仕入れは「利益にもっとも大きく影響するから」です。そして、開業前と開業後では、仕入れにおける戦略が異なります。

開業前

  • 仕入れの予算は準備した開業資金にもとづく
  • 仕入れの量は最低でも売り場の最大陳列数の60〜70パーセントを目安に
  • 何月に開業するかによって季節物のバランスを考えて仕入れる

開業後

  • これまでにあげた利益を元手に仕入れを行う
  • これまでの販売データをもとに仕入れる古着をセレクト
  • 店頭買い取りによる仕入れが可能になる

また、仕入れのルートはお店のコンセプトや状況によって異なります。

以下は古着の主な仕入れルートとその特徴です。

  • 買い取り:原価以外の仕入れ費用を削減できる
  • 海外への買い付け:仕入れに費用はかかるが、洗練された品揃えが可能に
  • コンテナ買い:格安で仕入れができるが、大量の在庫をストックするスペースが必要
  • 国内の卸業者で買い付け:原価率は上がるが仕入れの手間は省ける

 

4.晴れて開業!利益をあげる古着屋のつくり方

 

さまざまな道のりを経て、念願の古着屋を晴れて開業です!

しかし、ご存知のとおり、本当に重要なのは開業後の経営です。そこで、利益をあげ続ける古着屋をつくるための経営のアイデアいくつかをご紹介します。

レディース商品の取り扱い

メンズ古着はブランドや型・年代などによって、比較的明確な相場が存在します。それに対して、レディース古着は、古着自体の価値よりもデザインが重視されるため、トレンドに合ったものであれば、古着でも高めの値段設定で売れやすい傾向にあります。

女性はファッションに対する関心が強く、ジャンルの垣根を超えてファッションを楽しみます。トレンドのデザインが新品よりも安い値段で手に入ることに魅力を感じてもらえれば、古着であること自体はさほど重要ではなくなりやすい傾向にあります。

新品と古着をミックスした販売

ファッションへの関心が強い人たちは、新品・古着問わずファッション性の高いアイテムを探しています。新品と古着をミックスして販売する戦略は、そのような購買意欲の高い客層の確保や、売り場の鮮度の維持などに、高い相乗効果が期待できます。

モノではなくスタイルを売るディスプレイ

モノがあふれている時代だからこそ、モノだけではなく「スタイルを売る」ことを意識しましょう。商品を着こなしている自分の姿をイメージしやすくすることで、購入の決定打となるだけでなく、まとめ買いにもつながります。

買い取りに役立つ情報を告知する

買い取りによる古着の仕入れは、買い付けに比べて、欲しい商材を入手しにくいという問題があります。それには、仕入れを強化したい商材をSNSやチラシで前もって告知することで対処できます。これからの季節に向けて確保したい古着のカテゴリーやブランドなどを、普段よりどれくらい高く買い取るのか、できるだけ具体的に提示しましょう。

 

まとめ

「好きなことを仕事にできる」というのはとても素晴らしいことです。「こういう古着屋さんにしていきたい」という展望を軸に、スタンダードな手順から、時代の流れにあった戦略まで柔軟に試してみてはどうでしょうか。

お客様に愛される素敵な古着屋さんを長く続けられることを願っています。

 

(スマセルマガジン編集部)

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