ファッション

その通販サイト、なぜ安い?偽物か本物かを見分ける6つの鉄則

インターネットで、ずっと欲しかったあのブランドのバッグが、定価の半額以下で売られているのを見つけた!
「やった!」と思う反面、こんな不安が頭をよぎりませんか?
「でも、こんなに安いのって本当に大丈夫…?」
「もしかして偽物? 詐欺サイトだったらどうしよう…」

その気持ち、非常によく分かります。せっかくお得な買い物ができるチャンスなのに、不安が勝って購入に踏み切れないのは、とてももったいないですよね。
ご安心ください。この記事は、そんなあなたの不安を解消するための「羅針盤」です。
この記事では、ブランド品が安く売られている理由の構造的な解説から、安全な優良ショップと危険な偽物サイトをあなた自身で見分けるための具体的なチェックリストまで、徹底的に解説します。
この記事を読み終える頃には、もうあなたは「ただ安い」という情報に惑わされることなく、自信を持って賢いオンラインショッピングができるようになっています。

 

なぜ、ブランド品が安く売られているのか?考えられる3つの理由

まず最初に理解すべきなのは、「安い=偽物」とは限らない、ということです。

オンラインでブランド品が定価より安く販売されている背景には、大きく分けて3つの理由が考えられます。

 

理由①:そもそも「偽物(コピー品)」だから安い

これが、最も避けるべきパターンです。
ブランドの価値やデザインを不正に模倣した偽造品は、粗悪な材料で安価に製造されているため、当然ながら販売価格も不自然なほど安くなります。これは、法律に違反する完全な「ニセモノ」です。

 

理由②:合法的な「並行輸入品」だから安い

次に、本物なのに安く販売されている代表的なケースが、「並行輸入品」である場合です。

  • 並行輸入品とは?
    日本の正規代理店以外のルートで、海外の直営店や正規販売店などから、第三者業者が合法的に輸入した「本物」の商品です。
  • なぜ安い?
    日本の定価に縛られず、海外の販売価格を基準にしているため、為替レートの変動や、現地のセール価格で仕入れることで、正規品よりも安く販売できるのです。

 

理由③:訳ありの「アウトレット品」や「オフプライス品」だから安い

これも、本物なのに安く販売されているケースです。

  • アウトレット品・オフプライス品とは?
    シーズンが過ぎた「シーズンオフ商品」や、ごくわずかな傷がある「B品」、あるいはブランドが抱える「余剰在庫」などを指します。品質にはほとんど問題がない正規品を、理由あって安く販売しているものです。

このように、安い理由が「危険な偽物」なのか、それとも「お得な本物」なのか。
それを見極めることが、賢いオンラインショッピングの第一歩です。次の章では、その具体的な見分け方を解説します。

 

これで見抜ける!怪しい通販サイト、6つのチェックリスト

それでは、いよいよ実践です。
あなたが今見ているそのサイトが信頼できるか、以下の6つの鉄則を使って、探偵になったつもりでチェックしてみましょう。一つでも当てはまったら、要注意です。

 

鉄則①:「特定商取引法に基づく表記」は存在するか?

これは、日本の法律で、通販サイトなどの事業者に対して表示が義務付けられている、いわば「事業者の身分証明書」です。

  • チェックポイント
    サイトの一番下の部分(フッター)などに、「特定商取引法に基づく表記」というリンクがあるか探してください。そのページに、最低でも「販売事業者名(会社名)」「運営責任者名」「住所」「電話番号」の4点が、画像ではなくテキストで明記されているか確認しましょう。
  • プロの視点
    記載されている住所を、一度Googleマップで検索してみるのも非常に有効な手段です。もし、ただの空き地や無関係な民家が表示されたら、そのサイトは極めて危険です。

 

鉄則②:価格は「市場価格」から逸脱しすぎていないか?

ブランド品が安くなるのには理由がありますが、常識の範囲を超えた割引率には注意が必要です。

  • 「怪しい安さ」のボーダーライン
    一つの目安として、最新のコレクションや、定番の人気モデルが、常に50%〜90%オフといった極端な割引率で販売されている場合は、偽物を疑うべきです。
    並行輸入品やアウトレット品であったとしても、人気商品がそこまで極端に値下がりすることは、通常あり得ません。
  • 【注意】「オフプライスストア」との違いを理解する
    ここで注意したいのが、「オフプライスストア」という業態との違いです。オフプライスストアは、ブランドのシーズンオフ在庫やサンプル品などを扱うため、高い割引率で販売されることがありますが、それらはすべて正規品です。
    信頼できるオフプライスストアと偽物サイトの違いは、「なぜ安いのか」という理由を、きちんと説明しているかどうかです。

    • 【具体例】SMASELLの施設内にある「OFF STORE」

      例えば、大阪の北加賀屋にある”衣食住を楽しみながらSDGs体験できるショッピングモール”「SMASELL Sustainable Commune(スマセルサステナブルコミューン)」内には、大手アパレル企業アダストリアグループが運営するオフプライスストア「OFF STORE(オフストア)」が出店しています。
      ここでは、同社の様々なブランドのシーズンオフ商品などが、高い割引率で販売されています。これは、「ブランドの余剰在庫」という明確な理由があるためであり、安心して買い物を楽しめる優良なオフプライスストアの一例です。
      参照:大阪・北加賀屋にアダストリアのオフプライスストア「OFF STORE」がオープン



      偽物サイトは、そうした理由の説明なく、ただ不自然な安さだけを強調する傾向にあります。
      結論として、「理由なく、すべての商品が常に極端に安い」サイトは危険、と覚えておきましょう。

 

鉄則③:日本語の表現に違和感はないか?

サイト全体の文章を注意深く読んでみましょう。不自然な日本語は、海外の詐欺グループが作ったサイトの典型的な特徴です。

  • チェックポイント
    • 「送料無料」が「無料送料」になっている。
    • 敬語の使い方がおかしい(「〜してくださいです」など)。
    • 明らかな誤字脱字が多い。
    • 日本では使わないような、奇妙な絵文字が多用されている。

一つでも当てはまれば、注意信号です。

 

鉄則④:決済方法に「信頼できる選択肢」はあるか?

決済方法の選択肢は、サイトの信頼性を測る非常に重要な指標です。詐欺サイトは、足がつきやすい決済手段を避ける傾向にあります。

  • チェックポイント①:クレジットカードや主要なQRコード決済は使えるか?
    まず、クレジットカード決済が導入されているか確認しましょう。クレジットカード決済を導入するには、カード会社による厳しい加盟店審査を通過する必要があります。
    同様に、PayPayやメルペイといった主要なQRコード決済も、導入にはそれぞれ独自の加盟店審査が必須です。
    複数の信頼できる決済手段を用意しているサイトは、それだけ多くの審査をクリアした、信頼性の高い事業者である可能性が高いと言えます。
  • チェックポイント②:決済方法が「銀行振込」や「代金引換」のみになっていないか?
    逆に、決済方法が「銀行振込(特に個人名義の口座)」しかない場合は、詐欺サイトの典型的な特徴です。
    【最新の注意喚起】「代金引換(代引き)のみ」は新たな危険信号です。
    以前は「銀行振込」が詐欺サイトの主な手口でしたが、AACD(日本流通自主管理協会)によると、最近は「代金引換払い」しか選択できない詐欺サイトに関する相談が急増しています。
    代金引換で一度配送業者に代金を支払ってしまうと、中身が偽物だと判明しても、配送業者から返金を受けることはできません。
    中には、AACDの会員番号を不正に表示した悪質なルイ・ヴィトン専門サイトなども確認されています。
    「代引きが使えるから安心」とは決して考えず、「代引きしか選べない」サイトは、銀行振込のみのサイトと同様に非常に危険だと認識してください。
    参照:
    『代金引換払い』のブランド品販売サイトにご注意ください! – 日本流通自主管理協会

 

鉄則⑤:SNSや第三者からの「口コミ・評判」はどうか?

サイト内に表示されている「お客様の声」は、いくらでも自作自演が可能です。本当に見るべきは、外部の客観的な評価です。

  • チェックポイント
    X(旧Twitter)や、専門の評判サイトで、「(サイト名) 評判」あるいは「(サイト名) 詐欺」と検索してみましょう。
    もし複数のユーザーから「商品が届かない」「写真と違うものが来た」といった悪い評判が投稿されていれば、それは決定的な危険信号です。何も情報が出てこない、新しすぎるサイトもまた、注意が必要です。

 

鉄則⑥:SNS広告経由のサイトではないか?

最近、InstagramやYouTube、Facebookの広告を悪用し、詐欺サイトへ誘導する手口が急増しています。

  • チェックポイント
    あなたがアクセスしたそのサイトは、SNSの広告で見つけたものではありませんか?
    特に、「大手百貨店の閉店セール」「海外から大量仕入れで激安」といった、あまりにも魅力的すぎるストーリーが広告で語られていた場合は、最大限の警戒が必要です。
  • プロの視点
    結論から言うと、SNS広告で表示される、極端に安いブランド品販売サイトは、ほぼ100%詐欺サイトです。
    広告が出ているからといって、プラットフォーム(Instagramなど)がそのサイトの安全性を保証しているわけではありません。詐欺業者が広告費を払って、広告を掲載しているに過ぎないのです。
    そして、これらのサイトの本当の目的は、偽物を売りつけること以上に、あなたの個人情報を抜き取ることにあります。一度入力してしまった氏名、住所、電話番号、クレジットカード情報は、犯罪組織に渡ってしまうと考えましょう。
    SNS広告で見かけた魅力的なオファーほど、まずは疑うこと。そして、この記事で紹介したこれまでの5つのチェックリストを、より一層厳しく適用することが、あなた自身を守るための最善の方法です。

 

「並行輸入品」を扱う優良ショップを見極める、追加のポイント

前の章で解説した6つのチェックリストで「危険なサイト」を回避できるようになったら、最後は、数あるショップの中から「より信頼できる優良店」を選ぶための、一歩進んだ視点を持ちましょう。

 

1:AACDに加盟しているか?

やはり、最も強力な信頼の証となるのが「AACD(日本流通自主管理協会)」への加盟です。

この協会に加盟している企業は、不正商品の排除を目的とする厳しい基準をクリアした優良事業者です。AACDの公式サイトには加盟企業のリストが掲載されていますので、気になるショップがリストにあるか、一度確認してみるのが確実です。

 

2:独自の保証や返品規定を設けているか?

優良なショップは、自社の商品に絶対の自信を持っています。その自信の表れが、手厚い保証や返品規定です。
サイト内に「安心の返品保証」や「万が一偽物だった場合は全額返金」といったポリシーが明確に記載されているショップは、信頼性が高いと言えるでしょう。

 

3:長年の運営実績や、実店舗があるか?

詐欺サイトは、発覚を恐れて短期間でサイトを閉鎖し、また新しいサイトを作る、ということを繰り返す傾向にあります。
一方で、長年にわたって運営されている、または実際に実店舗を構えているということは、それだけ多くの顧客から支持され、信頼を積み重ねてきた証拠です。サイトの「会社概要」ページなどで、運営年数や実店舗の情報をチェックしてみましょう。

 

まとめ:「安い理由」を見抜く知識が、あなたを守る武器になる

今回は、インターネット通販でブランド品を安く見つけた時の不安を解消するために、その「安さの理由」から、危険なサイトを見抜くための具体的なチェックリストまでを解説しました。

  • 安い理由には、「偽物」「並行輸入品」「オフプライス品」がある
  • 「特定商取引法に基づく表記」や「決済方法」で危険なサイトは回避できる
  • AACD加盟の有無や、返品保証で優良店を選ぶことができる

「安い=偽物」と短絡的に判断するのではなく、「なぜ安いのか?」という理由を見極める知識こそが、あなたを詐欺被害から守り、賢い買い物へと導く最強の武器です。

この記事で安全なショップを見極められるようになったら、次は個々の商品の真贋を見抜く「鑑定眼」を磨いてみませんか?より専門的な鑑定のテクニックについては、以下の完全ガイドで詳しく解説しています。

>>【プロ直伝】ブランド転売の真贋鑑定ガイド|偽物を見分ける5つの方法と、信頼を築く仕入れ・販売術


 

 

安心の購入先をご紹介!

サスティナブルアウトレットモールSMASELL(スマセル)では、日本流通自主管理協会(略称AACD)に加盟している企業からの出品もあり、鑑定済みで安心して購入いただます。
※下記バナーをクリックするとSMASELLのショップページに遷移します。

【PR】
SMASELL(スマセル)を運営する「株式会社ウィファブリック」は、2025年8月に大阪市住之江区北加賀屋にサステナブルな商品のみをセレクトしたショッピングモール「SMASELL Sustainable Commune(スマセルサステナブルコミューン)」を立ち上げました。「人や環境にやさしい」ファッション、インテリア、アート、家庭雑貨、食品を取り扱う7つのショップとカフェがあるショッピングモールで、地域の方に大変好評をいただいております。お近くまで来られた方はご来店を心よりお待ちしております!

SMASELL Sustainable Commune (スマセルサステナブルコミューン) – 大阪市住之江区北加賀屋のアウトレットショッピングモール

 

お得に買って、地球を守る。
Sustainable Outlet Mall

今すぐスマセルを使ってみる!

 

  • 記事を書いたライター
  • ライターの新着記事
上野敬人 - 株式会社ウィファブリック 共同創業者 / 取締役CTO

現CEOの福屋と共に「テクノロジーでファッション業界の課題を解決する」という想いから、株式会社ウィファブリックを共同創業。BtoBマーケットプレイス「SMASELL」をCTOとして自ら設計・開発しました。 その経験から、本メディアではスモールビジネスの業務改善やDX化について発信。システムから管理業務、店舗運営まで、ビジネス全体の最適化を得意としています。

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