インタビュー

全国からアーティストが集う、新しい公募型コンペ・アートフェア「メタセコイア・キョウマチボリ・アートフェア2022」をインタビュー

今回は、6月17日(金) 〜 7月3日(日)まで、京町堀一体となって行われているアートフェア「メタセコイア・キョウマチボリ・アートフェア2022」を立ち上げた実行委員会から、笹貫淳子様、下原亜矢様にインタビュー。
全国から作家が集い、『大阪・京町堀を舞台に、「今」を生きるクリエイターのためのアートフェア』として、今、注目が集まっています。
「アーティストファーストのアートフェアができたら良いね」という一言から始まった一大イベントの想いと裏側をご紹介します。

アートフェア「メタセコイア・キョウマチボリ・アートフェア2022」とは


笹貫: 今回、初開催となる「メタセコイア・キョウマチボリ・アートフェア※」。全国から455組のアーティストやクリエイターが公募に参加し、アート作品の展示販売に加えて、トークショーイベントの開催など、充実した17日間となっています。
絵画や立体、工芸、パフォーマンス、サウンドアートなどジャンルに囚われず多岐に渡るアーティストがそれぞれのオリジナリティを発揮し、クリエイティブの街である大阪の京町堀を舞台に繰り広げられるアートフェアです。
※以下「メタセコイア」に省略

新進気鋭のコンペ・アートフェア

出展アーティストは公募で決定

下原: 多くのアーティストが集う「メタセコイア」は、従来の形とは一風変わった、「公募型コンペ・アートフェア」となっています。フェアとコンペの両方の性質を持っており、落選などは存在しません。会場スペースの都合上、審査員から選抜されたアーティスト作品が展示されていますが、公募者全ての作品をサイト上に展示しています。
また、全く新しい形ということもあり、オンライン・オフラインの説明会を何度も実施するなどし、参加者を募集した結果、この新しいスタイルのイベントに魅力を感じて頂けたのか、予想を上回る34都道府県から455名もの方の参加に至りました。この全ての作品とアーティストのプロフィール情報をWEB上で閲覧できるようにし、作品をよりリアルに感じ取ってもらうために、InstagramやFacebookなど、それぞれのアーティストのSNSもWEB上に掲載しています。

フェアな評価基準を目指して

笹貫: その上で、「メタセコイア」の趣旨に賛同したデザイン、web、写真、編集、建築、映像、音楽、クラフト、ファッションなど、多種多様なジャンルの独立系クリエイティブ企業の代表たち22名が審査を実施。全ての作品を見た上で、展示する作品とは別に「審査員賞」1名と「レコメンド アーティスト」4名を決定しました。このアート業界のヒエラルキーも一切ない、審査の透明性・平等性の高い審査基準は、アーティストに限らず審査員や来場者の方々にも、高く評価頂いています。

受賞者とのコラボを目指す


笹貫: 審査員には優劣や順位を決めるためではなく、新しい作家との出会いを大切にしたいと考え、審査員の方がそれぞれ授与された作家へは「賞」という形で何かしらのコラボレーションをお願いしています。
具体的には、「一緒に個展を開きます」「作品を購入します」「作品にアドバイスをします」「お仕事でご一緒しましょう」など、審査員の得意分野を生かし、受賞したアーティストが世の中にでていく上で、何か後押しをしてもらえるようなことを計画して頂いています。またフェア終了後も、こうして始まったコラボレーション企画が、どのように進んでいくかニュースを追っていきたいと考えています。

お祈りメールで済まさない

下原: 受賞や展示に至らなかった場合、従来のコンペ型アートフェアでは、選考に漏れた応募者に対して「今後のご活躍をお祈りしております」といった愛情の感じないテンプレートのメールが返信されるだけのものが数多くあります。そうすると、膨大な時間やお金をかけて制作に取り組んだアーティスト自身も否定された気持ちになったり、今後の課題や評価も残らないんです。
そんな悲しい現状を踏まえて、「メタセコイア」では、エントリーフィーを出して応募していただいたアーティスト全員の作品をWEBに掲載し、事務局から皆さん一人ひとりに、今後の活動に役立てていただけるレビューコメントを書いて掲載します(公開は7月中旬を予定)。

アートフェア開催に至るまで

会話をきっかけに始動

笹貫: 2021年末、アーティスト・下原さんの「クリエイターファーストなアートフェアをやりたい」という提案をきっかけに、「メタセコイア」の企画が発足しました。その想いにchignitta(チグニッタ)という自己実現したい人を応援するプロジェクトの運営に携わる谷口と笹貫が賛同し、この3人を中心に、昨年末からクリエイティブの需要と受け皿としての受容がある京町堀を舞台にしたアートフェア開催に向け始動しました。

街の協力を得て開催へ

下原: 大阪のセントラルパークとも喩えられる、靱公園に面した京町堀は、市内有数のクリエイティブエリアです。
この地域は広告代理店やデザイン関連企業など、独立系の企業やユニークな発想を持つ人が多く集まっています。ローカルでありながら皆さん仕事のオファーは国内外まで及び、クリエイティブの街として発展している地域の魅力があります。
フェアタイトルの「メタセコイア」は京町堀に面する靱公園のシンボルツリー。この木のようにすっくと立ち、一歩抜きん出た才能を見つけ出そうという気概を込めて名付けました。

笹貫:フェアの会場は、chignitta space、BYTHREE、nejiなど、京町堀のクリエイティブ事務所や人が集まる施設です。普段、仕事でしか訪問することができないスペースも展示会場に、ご近所のカフェやショップなどにアートフェアの地図が付いた公式ガイドブックを置いて頂いたり、通りにポスターを貼るなど、京町堀を巡る刺激的なアートサーキットを目指しました。
参加クリエイターを「街ぐるみ」で支援するというのがこのフェアの大きな特徴で、場所を提供してくださる方々をはじめ、街の協力があり、無事開催することができました。

これからの「メタセコイア」

実行委員メンバー:谷口純弘様 (chignitta・アートディレクター) / 下原亜矢様(アーティスト) / 笹貫淳子様 (クリエイティブコーディネイター)

笹貫:私たちは、アートはみんなのものであると同時に、無理にみんなのものにしなくてもいいと考えています。一見矛盾していますが、アート作品としてのクオリティを担保しつつ、こうしたフェアを通して作品を露出する機会が増えること自体はアーティストにとってもいいチャレンジになると考えていますし、ファンの裾野は広げるべきだと思っています。
来年は、さらに「人と街とアートを繋げる」を具現化し、クリエイティブの街京町堀を地域の方々と一丸となって盛り上げていきたいと考えています。将来的には、こういった活動がこのエリアのブランディングや価値創造に繋がれば嬉しく思います。

開催概要

主催: メタセコイア・キョウマチボリ・アートフェア実行委員会
日時:2022年6月17日(金)~ 7月3日(日)13:00-19:00
会場:チグニッタスペース、バイスリー、neji、飛行船スタイル、JIKAN<space>
入場料:無料(*一部有料コンテンツあり)
公式サイト:https://www.metasequoia-art.jp/
※月曜定休 ※飛行船スタイルのみ木・日定休 ※jikan<space>のみ展示期間6月25日まで

 

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