三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社
環境戦略アドバイザリー部 チーフ環境・社会(ES)ストラテジスト
慶應義塾大学大学院政策メディア研究科非常勤講師
吉高 まり 様
明治大学法学部卒業後、IBM系コンピュータ会社に入社。
米国投資銀行ブラウン・ブラザーズ・ハリマン・アンド・カンパニー、
1992-3年にニューヨーク本社勤務。 非営利団体国連環境計画日本協会でNGO活動に従事。
世銀グループ国際金融公社技術環境部で途上国における環境事業の社会的インパクト調査実施。
エコファンドの環境企業リサーチ及びスクリーニングなどを実施。
1998年、ソロモン・スミス・バーニー東京(現在日興シティ)に入社。
2000年8月に東京三菱証券株式会社(現三菱UFJモルガン・スタンレー証券)
クリーン・エネルギー・ファイナンス委員会主任研究員として入社、
現在同社クリーンエネルギーファイナンス部主任研究員。
Q. SDGsについて教えていただけますか?
SDGsというのは「Sustainable Development Goals/持続可能な開発目標」の略になります。世界中の人々が2030年に向かって課題を解決してゆこうという、2010年に国連で採択された目標になります。
Q. ESG投資について教えていただけますか?
ESG投資とは国の政策のツールなのですが、Eは「Environment/環境」Sは「Social/社会」Gは「Governance/企業統治」の略になります。これまで企業に対して投資をする場合に、収益とか儲けとかそういったことを中心に価値を評価していたんですけれど、それ以外に「ESGの情報」で企業価値を判断するというのがESG投資になります。
Q. SDGsとESG投資はどのような関連があるのでしょうか?
こういった社会の課題は企業にとっても重要な市場の喪失にもなり得ますし、企業の価値向上と密接に関係があるということで、投資家がSDGsの活動を評価するようになった、という関係があります。
Q. SDGsがアパレル業界に与える影響について教えてください。
SDGsに、「使う責任」というゴールがあるのですが、ここがアパレル業界に対する重要なメッセージになります。今後投資家は上場企業や関わりのあるサプライヤーに対し、SDGsのような要素を評価するようになってゆくと申し上げましたが、その中で「作る責任」「使う責任」というところを投資家は評価します。その部分においては、アパレル業界には多くの問題があるように思います。例えば「廃棄」や「在庫」の問題は、アパレル業界が抱えている「リスク」であり、その点への取り組みを投資家が積極的に評価しはじめているというところで、大変重要な関係があると思います。
Q. SMASELLを使うメリットについてどう思われますか?
SDGsは企業に対する情報の開示を、特に気候変動に関しては求めています。SMASELLを使うことによって、どれくらいCO2を削減できるか、それが数字でちゃんと見せれることが投資家にとっては重要な資産になるので、企業にとってSMASELLは有効なツールになるのではないかと思います。
SMASELLへの応援メッセージを一言いただけますか?
持続可能なビジネスに寄与しているストーリーを投資家に見せることによって企業価値が上がります。そういったことをこのプラットフォームではいろんな形で提供できるのではないかと思っているので、是非こういった取り組みを大きくストーリーとして、情報開示の中で発展させてゆければと思っています。
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